AWS ParallelCluster v2.8.0の計算ライブラリバージョン調べ
こんにちは、網走の大村です。
2020/7/24にAWS ParallelCluster v2.8.0がリリースされました。ParallelClusterのAMIから主要なライブラリのバージョンを確認します。オンプレのHPC環境を移行する場合だとこの辺りが気になります。
Releases · aws/aws-parallelcluster
AWS ParallelCluster v2.8.0
下記のイメージを使用し、単体のインスタンスとしてAWS ParallelClusterを起動しバージョンを確認しました。
項目 | 値 |
---|---|
表示名 | aws-parallelcluster-2.8.0-amzn2-hvm-x86_64-202007222100 |
AMI ID | ami-0937cf2341eefb277 |
Region | us-east-1 |
OS | Amazon Linux 2 |
Instance Type | g4dn.xlarge |
OpenMPI
複数のマシンにまたがって並列計算できるライブラリ。複数の計算処理マシンのメモリ領域間で通信しながら計算。
ompi_info
コマンドでOpen MPI:
の行を確認。
$ ompi_info | head -2 Package: Open MPI root@7346a21a0c38 Distribution Open MPI: 4.0.3
yum
コマンドから確認。
$ sudo yum list installed | grep openmpi openmpi40-aws.x86_64 4.0.3-1.amzn2 installed
OpenBLAS(Basic Linear Algebra Subprograms)
行列やベクトルの線形演算ライブラリ。
yum
コマンドから確認。
$ sudo yum list installed | grep openblas openblas-Rblas.x86_64 0.2.20-3.amzn2.0.1 @amzn2extra-R3.4
補足
ParallelCluster v2.7.0のときはEPELリポジトリからインストールされており、ParallelCluster v2.8.0より新しいバージョンがインストールされていました。
# こちらはParallelCluster v2.7.0の情報です $ sudo yum list installed | grep openblas openblas-Rblas.x86_64 0.3.3-2.el7 @epel
GCC
GNUのコンパイラ群。
gcc
コマンドでgcc (GCC)
の後ろを確認。
$ gcc --version gcc (GCC) 7.3.1 20180712 (Red Hat 7.3.1-9) Copyright (C) 2017 Free Software Foundation, Inc. This is free software; see the source for copying conditions. There is NO warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
CUDA(Compute Unified Device Architecture)
NVIDIAのGPU向け汎用並列プログラミングモデル。
$ nvidia-smi -q | grep CUDA CUDA Version : 11.0
Python
汎用プログラミング言語。PyCUDAもあるからHPCでも使うかもしれない。
$ python -V Python 2.7.18
おわりに
各バージョン確認するためのコマンドメモとして記録を残しました。インストール済みバージョンよりもバージョンを下げたいとなったら、Boostrapでアンインストールから指定のバージョンをインストールするか、別のAMIをベースにBoostrapで指定のバージョンをインストールするか。別のAMIだとジョブスケジューラのインストールとかHPC関連のツールのインストールで手間取りそうな気もします。ゴールデンAMIを作成しAWS ParallelClusterの計算ノードで使用するとなると、今度は非推奨ですし悩ましい問題です。AWS ParallelClusterを使うなら新しいバージョンに合わせる方向でいきたいです。
カスタム AWS ParallelCluster AMI の構築 - AWS ParallelCluster